PBP (パリ-ブレスト-パリ)2015 参加レポート Vol.5 (最終章)
これはまだ前半の写真なのでやつれてません・・・(^_^;)
AVANT GARDEのジャージはみなさんにデザイン良くて褒めて頂きます。
PBPでも受付してたりしたら写真撮られたりと好評でした!
やっぱり自転車は速さもさることながら格好良く乗らないとね
帰国してから、小指から肘にかけての痺れが取れません・・・。これはみなさん長距離走ったらなるそうです。
600km走った時もなり、1ヶ月くらい痺れてました。今回は倍走ってるので、倍痺れてます・・・
キーボードのAとかenterが打てません(__;)
調べてみると尺骨神経麻痺らしく肘から小指にかけての神経がやられてます。
自然に治るのを待つしかないとか・・・。ついでに右足の小指も痺れてます。
これはシューズのせいかも。ガチガチのカーボンソールのガエルネのG.CHRONOのレーシングシューズを履いていたのが悪かったのかも。
ブルベする時はコンポジットカーボンくらいのソールがいいかも・・・。
さてさて、PBPも残り1/3です。残り450km。ここからが地獄でした・・・。
PC8のルディアックでがっつり2時間昏睡したし、前夜は寒かったのでドロップバッグに冬用のジャケットを入れてたのでそれを着こんで20時頃再スタート。
丁度、スタートして48時間ちょっと、丸2日である。予定通り!
目指すはPC9のタンテニアックです。
虎の巻の距離数がちょっとおかしくなってますが、85km先の865km地点です。
再スタートして間もなく、2〜3人のいい列車がやってきたので便乗。
いい列車とは自分1人で走れないペースですが、列車に乗ると走れるペースってとこですね。
しかも、前のイタリア人はお知り合いのようですのでその方々が回してくれて牽かなくてもいい感じです。
同じく便乗していた白髪ので白髭のアメリカ人のおじさんが僕も前を牽こうか?って感じで英語なので解りませんが、
そんなニュアンスで聞いていたけど別にかまへん的な感じだったのでタダ乗りさせて貰います。
途中、別のイタリア人も合流してきたりして、2〜3時間くらいはその列車に乗ったでしょうか?
バラバラになって白髪のアメリカ人の方と走ったり、おじさんめっちゃ強いわ。
4時間後、順調にタンテニアックに到着です。
食事していたらさっきのイタリア人の方々やアメリカ人のおじさま達も食事タイム。
ヘルメット取ったらかなりおじさん達でビックリです。
そのおじさんはレストランの片隅で横になって寝出しちゃいました。
寒すぎるので売店でロングフィンガーのグローブを買っておもむろに出発。そのグローブもすぐ破れて最悪でしたわ。
次はPC10フジェール54km先です。ちょっといつもより短め。
スタートしてすぐ睡魔に襲われる・・・あっちゃーーーさっき僕もレストランで寝とくべきだったかも・・・。
睡魔に襲われると途端にパワーが出なくなって漕げなくなってしまいます。
3人くらいの列車に抜いていかれる。中にオダックスジャパンのジャージを着てる日本人の人が入っていた。
列車の後ろについて行くが、うつらうつら・・・。これは危ない。オカマ掘ってまう・・・。
真っ暗闇の中の草むらで寝るのも怖いし、街灯のある街中に出るのを待って、たまたまベンチを発見して倒れ込むように横になる。
眠りたいけど眠れない。自転車が何台もシャーーーーっと過ぎていく。
ある列車のフランス人が「あそこに人がいてる!」「大丈夫だ、彼は寝てる」って会話してるのが聞こえた。
ガーミンを見ると17分くらい横になっていたみたいだ。気持ちは5分やったんやけどな・・・。寝てたのかもしれないね。
ここへ来て、大ブレーキだけど眠たくなるのは仕方ないな〜〜〜。起きて再出発。
ヨロヨロと919km地点のPC10フジェールに到着。スタートして56時間。夜中の4時。
チェックを受けて回りを見るとマットが一杯敷き詰めててみんなオヤスミしてる。
僕も開いてるマットを探して横になる・・・。ちょっと予定外やけど小一時間寝よう・・・。
目覚ましかけてないけど、一時間後に目が覚める。あと30分惰眠をむさぼる・・・zzzzz
不思議と30分で目が覚める。学生の時なんか絶対起きないのにね(笑)
流石に早朝なのでパンとコーヒーを買いに行く。
僕の前のお客さんが英語しか喋れず、定員のおばさんが意味がわからないらしく、
仏語で「誰か英語喋れる人いてない〜?」って他の店員さんに回して、
よく日本人の僕に「なににしますか?」って仏語で聞いてきたな〜。
あ、僕、金髪にしてるから国籍不明か・・・(^^ゞ
クロワッサン2つとコーヒーを買う。
僕はコーヒー大好き人間ですが、そういえばPBP中あんまり飲んでなかったな〜〜〜。
コーヒー飲んだらカフェインで目が覚めて元気になりました。お尻は痛いけど・・・。
2時間以上滞在して再出発。うっすら明るくなってきてます。
さて、次はいよいよ1008km地点PC11です。
約90km先です。もう途中の記憶がございませぬ。途中、夜が明けた。最終日です。
もう、夜は迎えたくない!絶対今日中にゴールするぞ!
沿道の方は「Allez!Allez!(アレーアレー<行け!行け〜!>)」とか「Bon Courage!(ボンクラージュ<頑張れ〜!>)」
ってず〜〜っと応援してくれます!すごい励みになりますね〜〜〜!
なかなか速い列車に乗ってついていけるところまで付いていった。
4時間20分後くらいにヴィレンヌ・ラ・ジュエルに到着!!遂に1,000km越えた!!
※このサングラスはPBP用に新規に導入したルディプロジェクトの調光レンズです。
昼間は黒くなりますが、夜は透明になります。
夜間も走るブルベにはこのルディの調光レンズ最高です。というか必須といっても過言ではない。
また、パスタを食して痛み止めの薬を飲む。
沢山の沿道の応援の方々がいてる。
座って、脚に痛み止めのクリームを塗り込んでると、
おばちゃん達が「大変やね〜〜」「ここまでそのクリームの臭いしてるわ〜」「なんていうクリーム?」「それ、家にもあるわ〜」とかちょっとお話しして、再出発。
あと、220kmちょっと、今から吉野グランフォンドのSLコースに行く感じか・・・
げんなりするわ・・・。
次は1089km地点のPC12を目指す。
出発して間もなく、また、ええ感じの列車がやってくる。
6〜7人居てるだろうか?また後ろへつかせてもらう。
どうも、前のフランス人4人が仲間で後はフィリピン人と僕とあと2人くらい居てたかな?
丁度、僕の前に4人がいてるシチュエーションになって、前を牽いてた人が交替して下がってきたので、
「どうぞ、入って!」って言ったら、ちょっと怪訝の悪そうな感じで、僕を含め後ろのフィリピン人達にも大声で
「君たちも、もし、僕たちと一緒に走りたいんだったら前を牽いて先頭交代しながら走るんだ!」って英語ですが言ってきた。
ボス!解りました!
「25〜27km/hで走るんだ!2〜3分したら交替しろ!」急に軍隊じみてきた・・・(;゜ロ゜)
フィリピン人の子3人くらい居てましたが、大荷物に大きなフィリピン国旗を後ろになびかせて走っているもんだから、
ドラフティングにもつきにくいし、なによりも本人達がしんどそう(笑)
僕が牽く時にはちょっと飛ばしたからか、フィリピンの人が千切れて、ボスに飛ばしすぎだと注意される!
次の番の時は、もっと右端を走れ!って注意される(爆)
ボス怖ぇ〜〜〜
抜いて行く他の人達も先頭交代して走ってるものだから仲間に入って良いのか迷いながら後ろについてくる。
みるみるうちに大集団になってきて、ボスの説明を受けてない人が前に出て牽き出すと
ほれほれ、ボスに怒られるで〜〜〜って思ったら案の定、ボスにペースが速いとか色々注意を受ける(爆)
「登りになったらペースを落とせ〜〜」
どこの国にもボスになりたがる人がいてるもんやな・・・。
お陰でだいぶいいペースで進めた。
途中で、見たことあるジャージの人が・・・
あ、行きしな400km地点くらいでまた会うかもね〜バイバイ〜!ってしたフランス人だ!!
「ほら!また会ったね!」彼もえらい喜んでくれてた!
彼はチームでサポートカーがついててブレストで3時間くらい寝たらしい。
写真撮っておけば良かった・・・。
ペースアップしていたので、登りになって、僕のお尻と脚はもう限界。
また、ゴールで会うかも!って言って、僕は千切れていきます。
あと、5kmで次のPCなんやけど、これが遠い遠い・・・。
しかも勘違いしてていつも思ってるより10km遠いねん。丘を登って下る時にはもう向こうに登りが見えてる・・・
下るんやったら登らすな〜〜〜!って登りがキツい所でもう限界・・・。
一旦降りる。膝もガクガクだ・・・。
っていうか、お尻をかばうもんだから、膝の前の方が痛くなってきた。シッティングもダンシングもできない・・・。やばい・・・。
ようやく、1089km地点PC12モンターニュ・オー・ベルシュに到着。
PCに入って行く所がまた急に登ってたので沿道の応援ある中、降りてバイクを押す・・・。
もう、ダメ・・・。医務室へ行こうかと思ったけど、どうせ、痛いんやったらリタイヤを勧められそうやし、
痛み止めも飲んでるからどうする事も出来ないので諦めた。
話それますが、こんな自転車がようけ走ってます。下り100kmくらい出してるんちゃうかな?
高いやろな〜コレ。
パスタを食べて再出発、残すはあとPC1つだけ。
80km先のドルーだ。
ここからが一番しんどかった。登りになって、日本人の方が2人いらっしゃってお一人はSゼッケンだったので
僕より15分後にスタートしてる人です。もう一人の方は寝屋川から来てるっておっしゃってたかな?
定年してから自転車を始められたらしく、僕より30分くらい早くスタートしてる方でした。なかなかいいペースですね。
もうお尻も膝も限界だったので漕げなくなり、止まりました。
苦肉の策でアームウォーマーを取って畳んでお尻に挟んで工具を取り出して、サドルを下げる。
でもすぐずれてしまって意味がない。この区間が今回一番ペースが遅い区間になる。
僕はよく一人ぼっちの時に気を紛らわす為に牛がいてる牧場を通り過ぎる時に
「モォォォ〜〜〜〜」
って鳴き真似して叫んだら牛がこっち見よるねん。
それが楽しくて日本でもよくやるねんけど、この区間でもやったら後ろに人がいてて恥ずかしかった。
しかも日本人やし・・・(^_^;)
しばらく行くと、さっきの寝屋川のおじさんが電話しながら座ってなにやら一杯広げてる。
「さっきの日本人の方ですね!?ちょっと!」って言われて話を聞くと、
道に迷ってしまた〜〜。ってみんなさっきから通ってるから、ここ道あってるねんけど・・・?
大会主催の人に電話して道に迷ったって言おうとしてはる所だったみたい。
一緒に行きますか?って一緒にPCへ行く事に。
ようやくようやく最終のPCドルーに到着!
寝屋川のおじさんは休憩せずにゴールに向かうようでここで別れました。
シュークリームを食べようとしたらこれはパリブレストパリだよ〜!?
ってマダムに教えて貰って即買い!
コーヒーとパリブレストパリを食して復活!
シュークリームのクリームがアーモンドクリームになってる感じです。美味しい!
30分休憩して出発!
あと、60km!71時間50分。75時間切りで行くにはアベレージ20km/hで走らないといけない。
しかも登りがある。また暗くなって来ます。
不思議と膝とお尻の痛みが格段にマシになった。痛み止めとコーヒーとパリブレストパリが痛みを緩和させてくれた!
平地は35km/hでぶっ飛ばします。抜いて抜いて抜きまくります。
列車組んで走ってるのも横から抜いていけるくらい元気になりました。
暗くなってライト点灯。
前方で左車線に入って止まる自転車を発見。一瞬で通り過ぎたけど、たぶんさっきの寝屋川のおじさんです。
左端に止まるという日本の癖が取れてないのでしょう・・・(笑)
途中で行きしな喋った80時間制限の日本人のIGA君と遭遇。彼は珍しくダブルレバーのクラシカルな自転車に乗ってます。
色々話をしてると、ゴールまでの距離が10kmくらい僕が思ってたより手前だったので75時間を切れる事が確定。
残り数キロあとは登ってるのでゆっくりゴールへ向かいます。
途中、ボスと列車組んでた時のフィリピン人3人が挨拶してくれ先に行かれました!
ようやくようやく、ゴールのスタジアムが見えてきて観客達に拍手を送られながらゴールしました!!
時間は74時間37分49秒!!
75時間切り達成!!
めちゃくちゃしんどかったけど、本当に楽しかった!
4年後また行きたい!今度は色々と対策をしたら10時間くらい縮められるんじゃないかな?無理かな?
なんせ、お尻が痛くて途中から漕げなくなりましたから、この対策をするだけで全然違います。
ゴール後、例のフィリピン人の方々とまた4年後会おうとお互いを労って撮影!
そこへ、例のボスと仲間が来て、
Félicitations!フェリシタシオン(おめでとう!)って言ってくれた!
ボスも74時間だったらしい!
ボスと写真撮ったらよかった〜〜〜
3日間もビール飲んでないの久しぶり!
ゴールして速攻2杯飲みました!
この後、ホテルまでの道のりで道迷うわ、どえらい12%の坂を登らされるわで1時間以上かかって最悪でした。
翌日無事にヨッピさんも無事制限時間20分前にゴールされました!!
二人でPBPのミッションコンプリートです!!
次回のPBP対策は・・・自分用にメモしておきます。
●お尻痛くならないサドルにする!
●最初の2つのPCの補給はパスできるくらいの補給食を持っていく
●痛み止めを持っていく
●眠眠打破を持ってくる
●冬用の装備をもう少し調える
●シューズはソールがあまり硬くないものを
●外で寝る際の非常用のアルミのシートを持っていく(いや、あんまり寝てはいけないからいらんかな)
●日本人と解るように日の丸国旗を小さくサドルバッグにでもぶら下げる。
●ドロップバッグにジェルは要らない、パジャマも要らない
●ドロップバッグを回収する所とホテルは同じにするか近くにする
4年後みなさんも行きませんか〜??
クリテとかレースはちょっとええわって方などブルベって最適ですよ〜!
僕はレースは他のメンバーに任せて、ブルベで愉しもうかな〜って思ってます。
ご興味ある方はアバンギャルドまでお越しくださいませ。
長い長い文章、みなさま読んで頂いてありがとうございました!!
それではまた4年後、Au revoir!!
2015年8月30日